宗教法人

来慶山忠暘院

大事に至る前に…

大事に至る前に…

日々生かされてながら、横浜の三保の山から世の中を眺めている。

世の中では諸々「大事」に至って大騒ぎしているが、日々の「小事」をおざなりに疎かにしてきたツケだとつくづく思う。
天変地異に関して、人間の人智を超えた大事も在るが、本来、人の世の大事なんぞ実は大した事では無い。
いつも書くが、人の世の小事とは風呂おけにつく湯垢みたいなモノで、日々僅かに蓄積されていく。僅かの変化で有るから気づく事が難しいのだが、ある日来客が泊まる様な普段とは違う出来事が起こった時に湯垢の存在に気づくのだ。
風呂おけを慌てて綺麗にしようとしてもそう簡単に湯垢は落ちる事は無い。
僅かの小事の変化に気づき、小事をおざなりにせず修正しておけば大事に至る事は無い。
小事を見逃さない人間に成る為には、全てのモノゴトに常に関心を持ちながら日々を過ごす事…
おざなりに日常を過ごすのでは無く、日常と錯覚している感覚を先ずは疑う事なのだ。
日常に埋没して無関心の先に待つのは大事…
人生何事も無く終える事が出来れば、それはそれで良いとは思うが…
そんなに人生は甘くは無い…
大事に至る前にそろそろお気づきあそばせ…で有る。

忠暘院

横浜市緑区のお寺です。
よろしくお願い致します。