イノベーションなる言葉を聞くと「無」から「有」を生み出した感覚を受けるが…あくまで「有」と「有」の組み合わせなのだ。
単純に書いてしまえば「あんこ」と「パン」を観てあんパンを作るみたいな感覚だ。
本来、日本人が得意としていたのは四季折々に変化する気候、天災の多い地域がらに併せて生活を変化させる必要にかられた事から自然と身についた感覚だと思っている。
特に都会と呼ばれる地域に住むと四季の変化を感じる事が少なくなるモノだと感じている。
四季をそれほど感じ無くとも生きていける様になってきた現代の日本を有難くも思うが…
種を蒔ける喜び…
芽が出た喜び…
収穫の喜び…
そんな四季や自然との対話が減った分、モノゴトの本質を見抜く眼…考える力が減った気がする。
さほど考え無くとも人生を全う出来る現代はかつて無いほどの楽園状態なのかもしれないが…
生き物を観た時、馬なのか鹿なのかも見分けられない方々が増えた感が有る。
馬も鹿も姿カタチは似てはいるが、根本は違う生き物なのだ。
モノゴトを観る眼が下がり、考える力が落ちリトル東京化した地方が拡がった現在の日本では新たなイノベーション(あんパン作り)はそれほど期待出来そうにも無い訳だが…
日々、国内では餓死者のニュースを訊く訳でも無いので先人たちの努力に今は感謝しながら、「馬」と「鹿」くらいは見分けられる人間であり続け様と思っている。